さて、前回の引きで「なぜ一本釣り船がエコラベル取得を行ったのか」と書きましたが、今回はそこからいきましょう。

現在、遠洋かつお一本釣り漁業に従事している船は「27隻」あります。これは最盛期の4分の1程度の数字になります。
船が減っていった要因は資源不足でもなく船員不足でもなく、「魚価」の一言につきます。
年によって豊漁だったり不漁だったり、燃料が高かったり安かったり、と絡む要因は多々ありますが概ねこの一言に集約されると思います。
ならお前ら業者が高く買ってやればいい、と言う声もありますが、我々も買ったら売らねばならないので末端の販売状況を考えながら仕入れを行わなければなりません。
15年程前はカツオのタタキの卸値は「1,200円」くらいでした。
これがデフレの波にさらされて現在では「700円」くらいでしょうか。場面によってはさらに安い価格もあるようです。
ただ、デフレが全ての原因だとは言えません。
資本主義経済である以上、新規業者の参入やシェアの奪い合いによる価格競争、他の魚種との競合等原因はさまざまです。
消費者の皆さんにとって「カツオ」は「カツオ」であって、それがどのような漁法でどのような凍結処理がされて加工流通を経ているのかは裏側の話であります。
価格が「高い」カツオと「安い」カツオ、末端で消費者が手にとるのはどちらのカツオでしょう。
最近ではその選択肢すら無くなってきていますが・・・。
ここで、船主さん達は考えました。
「消費者に対して品質や漁法をアピール出来ることはないだろうか」と。
過去には「びっくりカツオ」なんてPR活動を行ったことがありましたが、いかんせん予算もなく中途半端な形で終わってしまいました。
しかし、ここ数年は世界中で「エコ」ブームです。
一本釣り漁法というのは、網で獲るのに比べて魚群の3分の1程度しか漁獲出来ません。
これは資源に優しいということではないのか、となった訳です。
MSCにするのかMELにするのかは、前回に書いたとおりのいきさつなんですが、問題はここからです。
取得することが目的でなく、取得後にどう活かすのかが大事になります。
さて、どうしていくのかはまた次回。